交通事故の慰謝料に関するQ&A
弁護士に依頼した場合、慰謝料は上がりますか?
多くのケースで増額する可能性があります。
交通事故に遭い、その治療が終了した後は、保険会社から示談金の提案があります。
保険会社は、強制加入保険である自賠責保険の基準や、保険会社独自の基準で計算した金額の慰謝料を提案してくることが一般的です。
この保険会社が提案する慰謝料の金額は、裁判所が適切と考える慰謝料の基準(裁判所基準)と比べて、低額に抑えられていることが多いです。
一方、弁護士が介入して交渉する場合、この裁判所基準で計算した慰謝料で交渉することができるため、その結果、示談金が増額となるケースが多くあります。
裁判所基準とはどのようなものですか?
裁判所が用いる目安表のようなものがあり、原則、症状の軽重や治療期間の長短に応じて金額が計算されます。
裁判所基準にはいくつか種類がありますが、もっとも代表的かつ一般的なものは、損害賠償額算定基準(通称「赤本基準」)に掲載されている目安表に従った基準です。
この基準では、原則として、①症状の軽重、②通院・入院の期間の長短に応じた慰謝料が設定されています。
①症状の軽重については、骨折や脱臼などの他覚的所見がある場合(ケガが重いケース)と、むちうちのように他覚的所見がない場合(ケガが軽いケース)とで区別されています。
②治療の期間の長短については、通院〇か月の場合は×万円、△か月の場合は◇万円・・・というように設定されています。
例えば、むちうちで3か月通院した場合、赤本基準で計算すると53万円が相当な慰謝料ということになります。
後遺障害が認められた場合、慰謝料も上がりますか?
認定された等級に応じて、相手へ後遺障害慰謝料を請求することができます。
交通事故に遭った場合、「傷害慰謝料」や「入通院慰謝料」と呼ばれる、事故に遭ってケガを負わされたことに対する慰謝料を請求することができます。
これとは別に、後遺障害が認定された場合は、後遺障害が残ってしまったことに対する慰謝料を請求することができます。
これは、「後遺障害慰謝料」と呼ばれます。
後遺障害慰謝料の相場は、等級ごとにある程度決まっています。
例えば、後遺障害等級が14級の場合は約110万円、一番高い等級である後遺障害1級の場合だと、2,800万円が目安となってきます。
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