再生委員との面談ではどういったことをするのですか?
1 再生委員の選任と面談
個人再生手続きをする際、案件によっては裁判所から個人再生委員が選任され、手続に関与することがあります。
横浜地裁の運用では、弁護士が代理人となって申立てをする場合には再生委員が選任されないことの方が多いようですが、事案の内容によっては選任されることもあります。
再生委員が選任された場合、通常は選任された再生委員の事務所等で面談を行います。
2 再生委員の役割と面談の位置づけ
再生委員の主な役割は、条文上は①再生債務者の財産及び収入の状況を調査すること(民事再生法223条2項1号)、②再生債権の評価に関し裁判所を補助すること(同2号)、③適正な再生計画案を作成するために必要な勧告をすること(同3号)となっています。
再生委員面談は、上記のような再生委員の職務の一環として行われます。
再生委員との面談は、通常申立て後比較的初期の段階で行われ、手続きを開始してよいかの判断をすることを主眼に行われているといってよいかと思います。
横浜地裁では、再生委員が裁判所に手続き開始に関する意見を提出するための所定の書式があり、再生委員は、面談の結果を踏まえて手続きを開始してよいかの意見書を裁判所に提出しています。
裁判所は再生委員の意見を得てから開始決定等を出す運用になっています。
3 具体的な面談の内容
再生委員面談の内容は、再生委員によって違いが出るところなので、必ずこうなるというお話ではありませんが、ある程度共通する部分はあるかと思います。
面談時に確認される事項としては、借入れの経緯に関するものや、申立て時の資料だけからは判断しきれない支出の確認等が多いかと思います。
例えば比較的多額の現金引き出しが通帳に記録されていた場合、それが何のためのものかは資料だけではわかりません。
必要不可欠な支出だったのか、浪費等がなかったかの確認が必要になるというわけです。
また、個人再生では、手続き後の返済継続が予定されているため、毎月の収入、支出をみて、本当に手続き後に返済を続けていけるのか等についても細かく確認されることもあります。
基本的には上記のような事実確認が主で、資料等不足するものがある場合には後日追加提出を求められることもありますが、不必要に緊張する必要はないのかなと思います。
時間は事案や再生委員にもよりますが、15分~1時間程度が一応の目安になってくる印象です。
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